あれから仕事でバタバタしてるうちにもう2週間経っちゃったけど、やっぱちゃんと書いておこうかなってことで
Live Earthの京都会場について。
2007年7月7日がライブだったんだけど、当日の僕は仕事でバタバタ真っ最中。
徹夜してギリギリまで仕事、さくっと準備して新幹線に乗り込み京都へ移動するってかなりシンドイ日程。
予約していたホテルのチェックイン時刻が13:00からだったので昼飯食べてすぐにチェックイン、んで夕方までホテルで爆睡。
体力が復活したところでホテルからぶらぶら歩いて東寺に移動。

その日の東寺は17:00で一度閉めて、17:30からはライブのチケットを持ってる人たちだけ入場できるというシステム。到着したときはまだ時間に余裕があったので境内を観光がてらぶらぶら。すると金堂の方からリハーサルの音が聞こえてくる。
17:00、東寺からの退出。ギリギリまで境内をのんびりしてたらお寺の外にすでに行列が出現、慌てて並ぼうとするもかなり遠いところに追いやられてしう。

追いやられるときに気がついたんだけど
HASグッズ着てる人とYMOシャツ着てる人が結構多い。今回僕は着ていかなかったんだけどね。でもやっぱYMO目当ての人が多いんだなあと実感。
17:30を過ぎたらいよいよ入場、なんだけど門を入ってすぐの広場で入場整理券順に再整列。ちなみに僕の整理番号はS席の1113番。相対的にかなり若い番号であることがここで判明。良い場所をとれるかもという期待にわくわく。
18:00頃からSS席、招待席、S席、A席の順番で100人ずつ入場開始。
我先にという緊張感をはらみつつ、ゆっくりとしたペースでぞろぞろ、ぞろぞろ、ぞろぞろと金堂へと向かう。そして観客席スペース上手側についてからは席取り合戦。みんな手近な席を狙ってる騒ぎをスルーして下手側に移動、するとまだまだがら空きな客席、よっしゃとばかりに前から7列目の席を確保。すげー嬉しい。

もうね国宝であるところの金堂をバックにライブ、観客は境内の森というか林の中からそれを眺めるってシチュエーションがめっちゃ良い。これだけでテンション上がる。
んで、ライブ開始。
まずはお寺の鐘の音がゴーンっと響き渡り、そしてその音が徐々に楽曲という体をなしていく。その音をバックにリップ・スライムのDJ君がステージに現れちょっとしたインスタレーション的な演奏、それからリップ・スライムの演奏開始。
だけどお客のノリが悪い。
熱烈なファンとおぼしき女性たちが立ち上がるだけであとは座ったまま。ま、これは仕方ないとして、その座ったままの人たちの反応悪いこと。これにはビックリ。YMOとかHASのTシャツ着てる人がとくに反応が悪いっつうか、無視状態って思ったんだけど気のせいかな。
せめて拍手しようよーとか、手拍子くらいしてもいいじゃんイベントなんだぜとか思いつつちょっと悲しくなる。
そんな完全アウェイ環境の中、リップ・スライムは立派でしたよ。
MCで「どうもスミマセン」とか言いつつ盛りあげようとしてる様を観て、僕は彼らのことがちょっと好きになりました(笑)。
次に登場したのがUA。サポートは内橋和久。
これは嬉しい。以前
YCAMで観た「
path」と同じふたりのパフォーマンスをもう一度観られるとは思ってなかったからかなり嬉しい。
内橋和久のエフェクトを多用したギターとUAの伸びやかなボーカルが日暮れの東寺の雰囲気と相乗効果をもたらして心地良い空間を作り出す。
風が通り抜けるときに木立をざーっとならしたり、あるいは金堂に住みついてる鳩がバサッと飛んで行ったりなんていう偶然も演出のひとつって思えるくらいにハマってた。
だけど心地良い空間は2曲で終わり、ちょっと残念。
次はBonnie Pink。
アコースティックな編成でハリのあるボーカルがこれまた心地良い。
やっぱ彼女の地元でしかもこのシチュエーションということがそうさせるのか、テンションが高くて嬉しそうな表情を観てると僕も嬉しくなる。
曲もわりと好きだしね。
このころから完全に夜の雰囲気。
次はマイケル・ナイマン。
ピアノの音色と後ろに見える金堂が荘厳な雰囲気をつくる、んだけど実のところマイケル・ナイマンの調子が悪いのかミスタッチが多いのが気になって集中できない(笑)。
んー、ちょっと残念だったなあ。
さて、次はいよいよYMO。
舞台上手から機材を乗せたブースが3つ引き出されてくる。これだけで観客は総立ち、大喝采、野太い声援(笑)。んで御三方登場、割れんばかりの拍手。
今回は三人だけのステージ、サポートメンバーなし。
横浜でのライブとほぼ同じアレンジなんだけど、今回の方がストイックでタイトな印象(
セットリストはこちら)。とにかく格好いい。
とくに3曲目以降のユキヒロがドラムセットに座ってから、彼が叩くスネアの音がすごく気持ちいい音で他のクールな音を引き締めてる印象。
金堂をバックに演奏するYMOの気持ちいいこと。
高いチケット代の元は取れた(笑)。
そして4曲を演奏し終わると3人がステージ前に出てきて手を挙げる、いつもの眺め。今回は
横浜でのライブと違って一言も喋ることなく退場。
会場からはひたすらアンコールの拍手。
だけど無情に流れる終演のアナウンス、それでも総立ちのまま帰らない拍手を続ける観客。
そのまま20分くらい続いたかな、ステージではバラシ作業が開始されやむなく帰り支度を始める観客。
写真は終演後のステージ。

ここでね、「4曲とも横浜で聞いたわー!」なんて不満そうに絶叫する男性がいたりしてちょっと不穏な雰囲気に。
なんかさ、こういうのって悲しくなるから止めて欲しいなあ。
だって今回はあくまで
Live Earthの出演者の1組としてのYMOなんだからさ。それ以上期待するのが間違ってると思うし、そんな不満な声を張り上げたところでどうすんのって思う。周りだって嫌な気分にさせちゃうんだし。
せっかく最高のシチュエーションで良い出演者、良い音楽に巡り会えたんだからねぇ。
ま、ちょっとだけ嫌な気分になったけれど、でもあの空間であの雰囲気のライブって二度と観られないんじゃないかと思うくらいの良いライブでした。
おまけの写真。

SS席真ん中からの眺め。
ここから観たかった・・・。