ワールドカップドイツ大会もこれで最後の試合、んでジダンも現役最後の試合。
イタリアは4度目の優勝を、フランスは2度目の優勝を狙う。
さてどうなるやら。
試合が始まってすぐカンナバーロとの接触で倒れ込みしばらく起きあがれないアンリ。
どうやら脳しんとうを起こしたらしい。
騒然とする観客。
やはりこれまでのどの試合とも違う緊張感がスタジアムを包み込む。
この雰囲気に押されてかイタリアのディフェンス陣が浮き足立っているように見える。
前半6分、アンリからのボールに反応したマルーダがイタリアのペナルティエリア内に侵入、後ろから追いかけたマテラッツィが倒してPKの判定。
キッカーはジダン、ふわりと浮かせたボールがキーパーの逆をついてゴール右上に、クロスバーに当たるがゴールラインを割る。
イタリアの隙をついて得たPKからジダンの肝っ玉の据わったシュートでフランス先制。
あの場面であのシュートを打てるジダンがすごい。
しかしイタリアはここから落ち着きを取り戻し徐々にボールポゼッション率を上げていく。
前半19分、ピルロの右からのコーナーキック、高いボールをファーサイドのマテラッツィがヘディングで合わせ見事なゴールを決める。
これで1対1の同点。
この後もイタリアがペースを掴み何度もセットプレーのチャンスをつくるがフランスの粘り強い守備ブロックを崩せない。
対するフランスもジダンを中心にカウンターを仕掛けるが、両サイドのマルーダとリベリーを完全に押さえられイタリアの堅い守備を崩すことが出来ない。
前半終了。
後半開始直後から激しいプレスをかけ猛攻をしかけるフランスが主導権を握る。
アンリやマルーダのドリブル突破やリベリーの豊富な運動量、ジダンのボールコントロールの巧みさで何度もイタリアゴール前に迫るがカンナバーロを中心としたイタリアの鉄壁のディフェンスを崩すことが出来ない。
この間、後半11分にフランスのビエラが負傷退場、代わりにディアラが入る。
押され続けるイタリアは後半16分にペロッタに代えてイアキンタ、トッティに代えてデ・ロッシを投入、さらに後半41分にはカモラネージに代えてデル・ピエーロを投入しカウンターを仕掛けようとするがフランスの厳しい守備にあいほとんどチャンスをつくることが出来ない。
試合の主導権はフランスが握るが、結局は膠着状態となり得点の匂いがなくなる。
そして後半は両チーム無得点のまま終了。
ついに延長戦に突入。
延長戦に入ってからもフランスペースは変わらず。
延長前半10分、フランスはリベリーに代えてトレゼゲを投入、前線を活性化させる。
延長前半13分、イタリアのペナルティエリア手前中央からジダンが右サイドのサニョルへパス、サニョルの上げたクロスボールに走り込んだジダンがヘディングシュート。
しかしキーパーのブッフォンが片手で弾くスーパーセーブ。
これまで最大の決定機を迎えたが得点できず。
未だに1対1のまま延長後半へ突入。
延長後半開始直後にアンリが足を痛めビルトールに交代する。
延長後半5分、プレーに関係ないところでジダンとマテラッツィが言い合いになり、ジダンが頭突きでマテラッツィを倒してしまう(→
その場面の動画)。
審判はこれに気付かなかったが、イタリアのブッフォンが審判に猛烈な抗議。
試合が中断し騒然とするスタジアム。
そして主審からジダンにレッドカードが出され、ジダンが退場。
こんなかたちでジダンの現役生活が終わってしまうなんて!
ジュール・リメ杯の横を俯いたまま去っていくジダンの後ろ姿が悲しい。
プレーは再開されるがイタリアがボールを持つたびに客席から凄まじいブーイング。
こんなに虚しさを感じるブーイングを聞いたのは初めてかも知れない。
その後は両チームとも攻め手を失ってしまい延長戦も終了。
得点はなおも1対1のまま。
決着はPK戦にもつれこむ。
PK戦の前にジダンからキャプテンマークを受け継いだバルテズとブッフォンが互いを讃え合うかのように抱き合ってる姿を見て救われた気分になる。
イタリアのキッカーは全員決めるが、フランスはトレゼゲが外してしまう。
PK戦の結果は5対3。
これまでのワールドカップでPK戦に勝てなかったイタリアが、ついにPK戦を制して4度目のワールドカップ優勝を果たす。
無邪気に歓びを爆発させるイタリア代表。
式典の前にはカモラネージの断髪式(?)を始めたり、ガットゥーゾがズボンを脱いでいたり、式典が始まっても置いてあるだけで渡されてないジュール・リメ杯にキスしたり、ユニフォームの中に隠そうとしたりとラテンの血を爆発させている。
なんか、このシーンを見ていて「イタリア人だ!」と妙な感動をしてしまいました(笑)。
この試合はフランスが押していたものの、今大会をトータルで考えたらイタリアの優勝は順当かなという感じです。
選手層の厚さ、各選手のボールがないところでの豊富な運動量と質の高さ、家族のようなチームの一体感、監督の采配の見事さ、イタリアは本当に良いチームでした。
そして最後にジダン。
ピッチの中での賢さを失ってしまったのは本当に残念。
世界最高の選手なのになあ・・・。
まあ、これもサッカーってことなのでしょうけどね。
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