圧倒的にボールを支配し様々な手段で攻めるスペインとカウンター狙いのアメリカという構図。
さすがスペインだぜ、得点決めるのも時間の問題か、と思ったもののなかなか決まらない。
ゴール前をガッチリ固めて高い集中力で守るアメリカ。んで奪ったボールは素早くサイドに展開、スペインディフェンダーの裏を狙い続けるアメリカ。
先制点はなんとアメリカ。
アルティドールがカプデビラをうまいことかわして反転、シュート、カシージャスの手に当たったもののゴールに吸い込まれてしまう。
焦るスペイン、さらに猛攻。
だけど、なんつーか、この試合全体に言えると思うんだけど攻め急ぎ過ぎな印象。
ユーロでスペインが見せてくれてた、相手をうまくいなしてギャップをつくって攻めるって攻撃が見られない。
シャビのとこまでは急いでボールを運んで、んでそこからサイドに散らすか縦にさらに速いボールを入れるってパターンが多すぎた印象。
だけどアメリカはゴール前にスペースをつくらず、ガチガチにビジャとトーレスを押さえ込む、サイドからクロスを入れられても跳ね返し、跳ね返せなかったらハワードが神がかったセービングでゴールを許さない。
うーん、なんつーか、スペインにセナとイニエスタがいないことが響いてる気がするなあ。
今回のメンバーが悪いというわけではないんだけど、なんかもう一つアクセントが足りないというか、なんというか。少々強引でもドリブルを仕掛けて相手のディフェンダーを前につり出す要素が欲しい。
じゃないとアメリカの「俺たちが正義だ」的な献身さというかタフさに拍車をかけてしまうんじゃなかろうか、なんて思うわけで。
それにしてもアメリカの集中力はすごい。
あれだけ攻め立てられても綻びを出さないこと、それを続けることにはちょっと感動した。
我々の日本代表にもこういう要素が欲しい限り。
とはいえ、攻撃に関してはまるでチャンスを作れなくなるアメリカ。
対してスペインは攻撃しまくり、シュートしまくり。でも跳ね返し続けるアメリカ。
後半にスペインは選手を交代して変化をつけようとするけどさほどの変化を感じない。
やっぱ勝負ドリブルが欲しい。
いや、普通これくらい攻めてたら1点くらいは入るんだろうけどさ、今日のアメリカの神がかりの前では無理なんだろうか。
その神がかりがパーフェクトなものになったのが試合終了10分前くらい。
中盤でボールを奪ったアメリカのカウンター攻撃。
クロスボールをセルヒオ・ラモスが一度は止めたものの、クリア出来ずにボールを奪われデンプシーが決めてアメリカに追加点。
その後アメリカが一人退場になったものの時間が足らず。
スペインが0-2で負けてしまう。
いやはや、すごい試合だった。
決してスペインが悪い訳じゃないけど、あと少しのディテール不足というところじゃなかったのかなあ。
ビジャとトーレスにこだわり過ぎたところもあったのかも。
つまるところは監督のミスなのかな。
それよりもアメリカの集中力がすごすぎたというところが一番の要因だろうけどね。